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2017/18シーズンオープニングに際しオレリー・デュポンインタビュー

オペラ座2017/18シーズンオープニングを控えfrance interのラジオでディレクターのオレリー・デュポンのインタビュー

これが初めての私自身のプログラムなので楽しみにしてください、との話から
(昨年度のプログラムは、一部変更を加えたとはいえ大方は前任のミルピエのものなので。)
現役時代ガルニエの舞台に立つことは自分にとってセラピーのようなものだったので、観客の拍手が苦手だった(!)なぜならそこでハッと、現実に引き戻されるから、などという自身のダンサーとしての話、それからカンパニーのディレクションの話題へ。

ーディレクションしていく上で重要なことは:
多様性です。ダンサーとして自分が様々な振付家の作品に関わって得たものからそう思います。コンテンポラリーの多様な振り付けから得るものはクラシックバレエに多くのものをもたらすし、その逆も然りでクラシックはコンテに多くをもたらします。

今晩上演することもあってとりわけシェルカウイへの言及が。
彼の振り付けには非常にテクニカルで真の舞踊言語があって素晴らしい。こういった多様な真の舞踊言語を知る中でどのように床を使うかなどクラシックとコンテの間で学び合いがある。音楽性も素晴らしい。

他にこのように真の舞踊言語をもつ振付、の話の中であげていたのはヴァルツ、バウシュ、フォーサイス、エクでした。

ーカンパニーは現代化していますか、またそうであればどうやって?:
カンパニーは現代的になっています。だってまずダンサーたちが60年代とは違いますから。
インターネット世代、なんでもネットで探せる世代の彼らは、まず、昔のダンサーよりも自分の身体に対してより安心感を持っているし、話すことに対してもリラックスしていてそれだけ社会と向き合っている。昔のダンサーはもっとその点で内気で自身の身体に対してもそこまで安心感を持っていなかったと思う。(SNSで自撮りの写真などを投稿したり、人々と交流したり、ということから言っているのだと想像しますね。)

ー教育も変わってきたということでしょうか。良いバレエ教師とは?:
良い教育者(pédagogue教育方法を心得ている人)であること。良い教育者が良いダンサーとは限らない。良い教育者とは、生徒に感覚を伝えることができる人。良い動きをした時にその感覚を覚えているように伝えられる人。

というお話でした。音楽番組なので最後は椿姫で印象的なChopinの話など。

バレエ教育については10年以上前のエントリーになりますがDanserという雑誌に当時オペラ座バレエ学校長に就任したばかりのエリザベット・プラテルが言及していたことも興味深いです。

by chihiroparis | 2017-09-24 17:03 | ballet+danse

主にバレエ評


by chihiroparis