]]>シンポジウム「クラシックバレエの教授法」Table ronde sur « LA PEDAGOGIE DE LA DANSE CLASSIQUE »http://danseparis.exblog.jp/32518258/2021-12-11T17:46:00+09:002022-05-02T14:58:46+09:002021-12-11T17:46:54+09:00chihiroparisballet+danse
Table ronde sur « LA PEDAGOGIE DE LA DANSE CLASSIQUE »
]]>”共和国のエリート”パトリック・デュポン亡くなるhttp://danseparis.exblog.jp/32973968/2021-03-24T00:36:00+09:002023-03-25T00:47:11+09:002023-03-25T00:46:10+09:00chihiroparisballet+danse
"(...)le danseur prodige, cet enfant sorti de rien et devenu directeur du ballet de l’Opéra de Paris, si beau représentant de l’élite républicaine, (...)"
「何でもない出(一般家庭)からオペラ座のディレクターにまでなった、共和国のエリートのかくも美しき代表」と。
私が彼を最後に舞台で見たのは2004年、Hommage à Claude Bessyのガラです。
オペラ座バレエ学校長だったベッシーは、デュポンの師・マックス・ボッゾーニに「僕の学校にすごい子がいるから舞台を見にこないか」と言われて彼の才能を見出し、それ以降親身になって面倒を見たと語っています(前述のピエトラガラと同じラジオにて)。
2000年初頭に大事故による大怪我で踊れなくなっていた彼の再起の舞台としてベッシー自らが出演を依頼したという舞台で、最盛期のような姿ではなかったとはいえ、ベジャールの「サロメ」を渾身の力で踊る彼の姿は脳裏に焼き付いています。
]]>森山開次「星の王子さま」Le Petit Prince version Kaiji Moriyama.http://danseparis.exblog.jp/32518607/2020-12-12T00:28:00+09:002022-05-02T15:00:48+09:002021-12-12T00:40:18+09:00chihiroparisballet+danse
アオイヤマダ、小尻健太、酒井はな、島地保武、の参加を得て今回は豪華メンバー。歌・坂本美雨。
ストーリーをなぞろうとする作りのところと、森山節全開で本筋と関係なく自由にイマジネーションを遊ばせているところとあり。
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La Bayadèreラ・バヤデール、オペラ座のヌレエフ版の私的見どころとオススメなど
◇歴史◇19世紀にロシアで活躍したマリウス・プティパは,「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」等今日上演されている数多くの有名なクラシックバレエの作品の原版を生み出したフランス人振付家ですが,「ラ・バヤデール」も1877年に彼によって作られた作品です。3幕からなる作品はしかし,ロシア国内で全幕の上演はされていたものの,世界的には第3幕だけを「影の王国」として上演されることのほうが多く,1992年にルドルフ・ヌレエフ版が上演されるまでは全幕はあまり知られていない作品でした。
◇みどころ◇プティパによりこの作品が作られた当時は、19世紀のロマンチックバレエの流れが、エキゾチズムを追い求めた時代でもありました。「ジゼル」におけるエキゾチズムはドイツの田舎でしたが,「ラ・バヤデール」ではさらに東方,インドが舞台です。ドラマチックなストーリー、情緒的な音楽と豪華な衣装、と創作当時のバレエの流行りが全て揃ったこの作品には,ヌレエフにより技術的な見せ場も多く設けられ,クラシックバレエの醍醐味がすべて揃った作品と言えます。ソ連から亡命してきたヌレエフが携えてきたロシアバレエの潮流がフランスバレエに与えた影響は大きいですが,この作品は二つのバレエの伝統が融合した,彼の振付作品の中でも最高峰といえる作品だと思います。パリ・オペラ座の特徴は,何と言ってもcorps de ballet(コールドバレエ,群舞)にあります。主役級も素晴らしいですが,全員が同じバレエ学校出身で,同じメソッドで統一感を持って踊ることのできるバレエ団は世界にも多くありません。私は特にその中でも,男性陣の全体的なレベルの高さは世界に比類のないものだと感じます。他に類を見ない衣装の豪華さもオペラ座ならでは。オートクチュールの文化と技術はこういうところでも脈々と受け継がれていっていると感じます。
◇あらすじ◇舞台は古代インド。身分違いの恋が生み出す悲劇です。【第1幕】寺院の舞姫(バヤデールBayadère)ニキヤ(Nikiya)は戦士ソロル(Solor)と恋仲。ソロルはニキヤに結婚を誓う。(「結婚」のジェスチャーは左手の薬指を右手で指す。「誓う」は手を心臓に置いたあと,空に掲げる。)このPas de deux(パ・ド・ドゥ,二つの歩みの意で男女で踊るデュオダンスのこと)は非常に美しく,1幕の見どころの一つ。寺院の大僧正(Brahmane)もまたニキヤのことを愛しているが,ニキヤはこれを拒んでいる。ニキヤとソロルの逢引の現場を見て関係を知ってしまった大僧正は,嫉妬と怒りに震える((ソロルのことを)「殺してやる」のジェスチャー:高く上げた右手を下ろしながら手の平を握る)。場面転換:ラジャの館。一方,権力者ラジャ(Râja)は娘ガムザッティ(Gamzatti)をソロルと結婚させようとしている。(ラジャが娘に,そろそろ結婚でもという話を始める時にする,顔の周りを手でなぞるようにするジェスチャーは「美しい」という意味。セリフにしてみると,「そろそろお前もそんなに美しくなったのだから結婚でも」,といったところかしら。)ソロルがやってくる。娘と結婚してくれとラジャ。受け入れざるを得ない立場のソロル。二人の婚約の祝いを踊りに来るニキヤと奴隷(ニキヤと奴隷のPas de deux)。この時まだニキヤはこの婚約式が二人のものであることを知らない。婚約式が終わり,ラジャのところに大僧正がやってきて,あなたの娘が婚約した相手ソロルは身分の低い女と恋仲なのだ,とラジャに知らせる。大僧正としてはソロルを陥れたくて言ったことなのだが,ラジャは,それではその身分の低い女とやら(ニキヤ)を殺す,と言う。ガムザッティの部屋。ニキヤが呼ばれてやってくる。最初はにこやかにニキヤを迎え入れるも,ガムザッティは「私,婚約したの。」と部屋の右端にある戦士ソロルの肖像をニキヤに見せつける。驚くニキヤ。「どういうこと,彼は私に愛を誓ったのよ?!」「あなたただの水汲み女じゃない(瓶を持つ仕草)。」つかみ合いの女の戦い。思わずナイフを手にするも,なんという身分のお方に私はこんなことをしているのだ,と我にかえり,恐れおののいて走り去るニキヤ。ガムザッティによる「あの女殺してやる」(そう,例のジェスチャーです,高く上げた手を下ろしながら手の平で握りつぶす)で幕が終わるところは圧巻。【第2幕】:ガムザッティとソロルの結婚式の場面。豪華絢爛な舞台美術と衣装が楽しめます。祝いの踊り,という体で意味もなくいろいろな人が踊りますが,これがバレエ的にはディヴェルティッスマン(Divertissements)といって,多様な踊りを見せるための見せ場作りです。この中で注目すべきは二つ。一つは,黄金の像(Idole d’or)という全身金塗りの男性ダンサーの踊り。この踊りは非常に跳躍などのテクニックに優れた踊り手が選ばれることが多く,かつてあの熊川哲也が英国ロイヤルバレエ在籍時に踊ったこともあります。もう一つは一連のディヴェルティッスマンの最後,ガムザッティとソロルのグラン・パ・ド・ドゥ(Grand pas de deux,①男女で踊るアダージオ②男性ソロ③女性ソロ④華やかな回転や跳躍技で締めるコーダ,の形式のこと)。ソロルの跳躍技は男性エトワールとしての大きな見せ場。ガムザッティの最後の回転技は,ヌレエフ版のものは他の版に増して非常に難しいものです。この一連の踊り・ディヴェルティッスマンが終わるとお話の続きです。二人の結婚式だと知りながらニキヤが踊り子として踊ります。ソロルへの愛と哀しみに溢れた叙情的で美しいソロです。続いて花籠を渡され,祝いのために笑顔で踊り続けるものの,この中には毒蛇が仕込まれており,ニキヤはこれに噛まれます。大僧正が解毒剤を差し出すも間に合わず,ニキヤは死に絶えます。【第3幕】:影の王国(ソロルの幻覚の中)愛するニキヤを亡くしたことを悲しみ嘆くあまり阿片に溺れるソロルの幻覚の中という設定。古典バレエには必ず白いチュチュ(衣装)を着た場面が出てきますが,これはバレエ・ブラン(Ballet blanc,白いバレエ)と呼ばれます。「白鳥の湖」「ジゼル」では女性はトゥシューズを履き,白いチュチュを着て,人間ではないものとして描かれました。とりわけこのバヤデールの3幕が踏まえているのは,古典バレエ「ジゼル」の2幕で描かれるように,「未婚で死んだ女性はウィリ(妖精)となって踊る」,という伝説です。ストーリーはなく,二人が幻想的な雰囲気の中でコールドバレエ(群舞)を従えて踊ります。見どころは何と言っても群舞。冒頭女性ダンサーたちが順に舞台右手からアラベスク(というポーズ)を繰り返しながら降りてくるところは本当に美しく幻想的ですが,ここでカンパニーの群舞のレベルが試されます。その後は形式的にはGrand pas de deuxの形を取り、主役それぞれに見せ場があります。ちなみに,Grand pas de deuxにおいて,二人が踊り続けるのがきついので,間に主役の二人以外のソロや数人での踊りが挿入されることが多いのですが,この3幕でも間に3つのソロがあり,これらはテクニックに優れた踊り手達が選ばれ踊ることが多く,これも見どころの一つです。
オペラ座版はこの幻想的な場面にて美しく終わります。他国の版ではこの後,4幕まであって,寺院が愛の力で雷によって破壊されるとかいう場面があり,演劇的にきちんとストーリーを締めて終わるわけですが,私はこの美しい大団円での終わり方がオペラ座らしくて好きです。***今回のアイスダンスではどの場面の音楽が使い、どんな物語をお二人が紡いでくれるのか、今から楽しみです。
ストーリーは史実(諸説あるようですが)なのでここでは割愛。それにしてもマクミランは死を取り巻くエクスタシーのようななものを情愛のエクスタシーに絡めて描くのが上手い。R18くらいの作品。
]]>L’Opéra de Jean-Stephane Bron (オペラ座ドキュメンタリー映画)http://danseparis.exblog.jp/28202783/2017-10-07T22:24:00+09:002017-10-07T23:18:53+09:002017-10-07T22:24:28+09:00chihiropariscinema
オペラ座は映画監督の興味を引きつけて止まないところらしい。また新しいドキュメンタリー映画が。Jean-Stephane BronのL’Opéra。
ワイズマンのLa Danseが好きな人はきっと好きだと思う。しかし視線の温度はかなり違う。ワイズマンはかなり近い距離にいながら傍観者かのように冷静に撮り続けることでダンサーたちのひたすら続く努力と苦しみ、そして喜びを描き出していたが、ブロンの本作はちょっとオペラ座プロモーションのようなところがあって、大変な場面よりはいいとこどりみたいなものではある。ああでもこの人オペラ座が好きなんだな、素材として選んだんじゃないんだな、と思わせる温かみのある視点。撮り方は全然違うけれどそういう意味ではイヨネスコに似ているのかも。
バレエはほとんど出てこないけどオペラの裏舞台とディレクション周りが実に面白い。
この映画を見てリスネールは本当に芸術を愛するディレクターなんだなと感じた。立場上厳しい決断もするけどそれもよりよい劇場づくりのためなのだと。ミルピエの降板は彼が決断させたのだとわかる。しかしその後でミルピエの作品 La nuit s’achève を客席から目を細めて実に嬉しそうに観ている姿、そしてその後、すごくよかった、よくやった、とミルピエに声かけている姿。バレエ監督としては退任させるに至ったけれども、振付家としてのミルピエを心から評価する、芸術を愛する彼を見たようですごくいい場面だった。
ちなみにLa nuit s’achève はミルピエの作品では唯一好きな作品なので再演してほしい。
映画中、この作品のリハーサルと舞台で踊るエルヴェ・モローの姿が映されている。大エトワールなのにほとんど映像が残っていないエルヴェの踊る姿がこの作品で少しでも残ったのは良かったと思う。
映画の中ではアカデミー付きの若手歌手Mikhail Timodchenkoに焦点が当たっていて、彼がパリに着いてからアカデミーで成長していく様子が描かれる。大先輩が舞台で歌う姿を袖で瞬きもせず見ている姿が非常に印象的だった。食い入るように見るとはまさにこのこと。学びとりたい、というものすごい強い気持ちが伝わってきた。
映画では開かれたオペラ座、というのがキーワードなのか、リスネールがチケット代のことで会議で発言している場面とLe concert des petits vilolons(バンリューの子に音楽体験をオペラ座でしてもらう企画)とを交差させている。
子供たちが帰るときにすれ違うお掃除の黒人女性に向けられたカメラが監督の一言か。
そうそう、面白かったのでメモ。オペラの場面で「Ce n'est pas le concert!!」コンサートじゃないんだよ、これはオペラなんだ、と言って演出家と歌手が、どこを向いて歌うかということでもめている場面があるのだけれども(演出家は、お客の方を向きすぎるな、と主張する)、ちょうどこれを見たあとに今年のWorld Ballet Dayの動画見ていたらHouston BalletでのマクミランのMayerlingのリハーサル場面で同じことを演出が言っていて。作品の中を生きろ、マクミラン作品では、観客は確かにそこにいるんだけど、作品の中の一員のようにして舞台を見ているんだ、Hi Mom!みたいな感じで客席に向かってポーズとって踊っちゃだめだ、登場人物間でインタラクションを、というようなことを言っていたのが興味深かった。この点が実に上手いのはロイヤルとシュツットガルトだなぁと思う。オペラ座では外部から来てコンクールが経験の中心だったダンサーで客席の方を向きすぎる人がいるのが非常に気になっていて、演劇の中に生きてないなぁと思う。オレリー・デュポンも似たような文脈で話していたけれども、学校やコールドで何年も経験を積むことはソリストへの道として非常に重要なのだ。コンクールに出ることが育成の中心に置かれている日本のバレエエリートの世界では演劇性は育てられていない。
日本では12月公開。
]]>2017/18シーズンオープニングに際しオレリー・デュポンインタビューhttp://danseparis.exblog.jp/28170189/2017-09-24T17:03:00+09:002017-09-24T17:03:10+09:002017-09-24T17:03:10+09:00chihiroparisballet+danse
バレエ教育については10年以上前のエントリーになりますがDanserという雑誌に当時オペラ座バレエ学校長に就任したばかりのエリザベット・プラテルが言及していたことも興味深いです。
]]>サハリンへの旅②http://danseparis.exblog.jp/28073750/2017-08-20T16:11:00+09:002017-08-20T17:07:59+09:002017-08-20T17:07:59+09:00chihiroparisVoyage dans le monde
やる気のあるうちにサハリンの旅の続きを。ユジノサハリンスク市内。
]]>サハリンへの旅①http://danseparis.exblog.jp/28073571/2017-08-20T15:04:00+09:002017-08-20T17:10:36+09:002017-08-20T15:49:13+09:00chihiroparisVoyage dans le monde貴重な夏を公園で楽しむ人々。