6月。フランスはバカロレアの季節です。
今年も16日から、哲学試験を初日という恒例通りで始まりました。 というわけで私のブログでも恒例になりつつある訳の紹介。 それぞれ3つの中から一つ選択し、4時間(持ち込みなし)で回答します。 la série ES(経済系) : 1."La liberté est-elle menacée par l'égalité" (自由は平等に脅かされているか) 2."l'art est-il moins nécessaire que la science ?" (芸術は科学ほど必要ではないのか) 3.un commentaire sur un texte de Seneque, extrait de Les bienfaits (セネカ『善行について』抜粋に注釈せよ) Pour la série S (理系): 1."la culture dénature-t-elle l'homme?" (文化は人間を変質させるのか) 2."Peut-on avoir raison contre les faits?" (事実に反し正当でありうるのか) 3. un commentaire sur un extrait des Pensées de Pascal (パスカル『パンセ』抜粋に注釈せよ) Pour la série L (文系): 1."Peut-on prouver une hypothèse scientifique ?" (科学的仮説を証明することは可能か) 2."L'homme est-il condamné à se faire des illusions sur lui-même ?" (人間は自分自身に幻想を抱いてしまうものか) 3.un commentaire de texte sur un extrait du gai savoir de Nietzsche. (ニーチェ『喜ばしき知』抜粋に注釈せよ) (☆訳に間違いがあればご指摘いただけると幸いです。) 個人的には、 文系の学生に「科学的仮説を証明することは可能か」 理系の学生に「文化は人間を変質させるのか」というように、 専攻に対しクロスするような形で問題を投げかけている点が興味深いと思います。 ちなみにこちらはDSK(ドミニク・ストラス=カーン)事件に絡めた「模範解答」。 大爆笑。 http://vidberg.blog.lemonde.fr/2011/06/16/les-corriges-du-bac/
伝統的に例年バカロレアの初日は哲学ではじまります。
今年も趣味で訳してみます。 訳だけで、解けないですけどね(笑) ちなみにコチラが昨年のものへのリンクです。 では今年のいきましょう。 係数は、結果に反映される割合です。哲学についてはさすがに文系は7と高いですね。 ちなみに文系Lの実際の問題はコチラ(PDF)。 この3問で4時間とのことです。長いですね。 Série L (littéraire) coefficient 7 :(文系・係数7) - La recherche de la vérité peut-elle être désintéressée ? 真理の探求は利害から離れたものでありうるか。 - Faut-il oublier le passé pour se donner un avenir ? 未来を手に入れるためには過去を忘却しなければならないのか? - Expliquer un extrait de la "Somme théologique" de Thomas d’Aquin トマス・アクィナス『神学大全』の抜粋を説明せよ。 Série S (scientifique) coefficient 3 :(理系・係数3) - L’art peut-il se passer de règles ? 芸術に規則など不要か? - Dépend-il de nous d’être heureux ? 幸福であることは我々(人)次第なのか? - Expliquer un extrait du "Léviathan" de Hobbes ホッブス『リヴァイアサン 』の抜粋を説明せよ。 Série ES (économique et social) coefficient 4 :(経済社会系・係数4) - Une vérité scientifique peut-elle être dangereuse ? 科学的真理は危険でありうるか? - Le rôle de l’historien est-il de juger ? 歴史家の役目とは裁くことか? - Expliquer un extrait de "L’éducation morale" de Durkheim デュルケーム『道徳教育論』の抜粋を説明せよ。 ★訳、間違ってたらご指摘ください。 ![]() ********************************** 先ほど久しぶりにテレビで「処刑されたチャウセスク」の画を見て、 そうか、もうルーマニア革命から20年も経つのか、と。 その画があまりに衝撃的だったので、この写真を見たときのことは鮮明に覚えている。 高校1年生の時の、志賀高原でのスキー教室、だ。 こうして一つの記憶って何かと必ず結びついている。 フランスの大学には東欧系の学生が実に多い。 私も、ルーマニア人のカリンにモニカ、チェコ人のカテリーナ、ポーランド人のレジーナにゴーシャ、ロシア人のアリッサ、と東欧出身の友人が多い。 ベラルーシから、国に戻るつもりはないといって出てきたという大学のクラスメートもいた。 彼女たちと話している中で、ニュースで聞く遠い国の出来事と思っていたことが、ふっ・・・と身近な現実となって感じられることがある。 同じ世代なのに激動の時代を生きてきた友人たち。 愛する国だから、と帰国する友人もいれば、家族と離れているのは本当に辛いけれどあんな貧しい国には帰れない、とフランスに残るべく猛烈な努力をする友人もいる。フランスをステップに、カナダに移った友人もいる。 フランスに一人で残る、フランスで結婚する、帰国する、第三国に行く・・・・ それぞれの選択は違っても、共通しているのは、彼女たちが、私から見てとてもハングリーだということ。 最近はそれでも東欧も少し豊かになってきたと彼女たちは口々に言うが、”平和で、物資があり、それを得るための資金もある”という意味での「普通の暮らし」を手に入れることは彼女らにとって、キャリア云々言う以前に非常に重要なことだというのを深く付き合っているとひしひしと感じる。 ふと、自分は何ができるんだろう、と考える。
6月中旬。フランスはバカロレアの季節。
毎年伝統的に、初日は哲学ではじまります。 というわけで新聞に問題が出たので、訳してみました。 これ、哲学の問題です。 3問を4時間(!)かけて解くそうな。 日本の高校教育よ、大丈夫か。 L(文系) - L'objectivité de l'histoire suppose-t-elle l'impartialité de l'historien ? 歴史の客観性は歴史家の公平さを前提とするか? - Le langage trahit-il la pensée ? 言語は思考を裏切るか? -Expliquer un extrait de Le Monde comme volonté et comme représentation, de Schopenhauer. ショーペンハウワーの『意志と表象としての世界』の抜粋を説明せよ。 S(理系) - Est-il absurde de désirer l'impossible ? 不可能なことを望むのはばかげているか? - Y a-t-il des questions auxquelles aucune science ne répond ? どんな科学にも答えることができない問題というものがあるか? -Expliquer un extrait de De la démocratie en Amérique, d'Alexis de Tocqueville. アレクシス・ド・トクヴィル『アメリカのデモクラシー』の抜粋を説明せよ ES(経済系) - Que gagne-t-on à échanger ? 交換することで何が得られるか? - Le développement technique transforme-t-il les hommes ? 技術発展は人間を変えるか? - Expliquer un extrait de l'Essai sur l'entendement humain, de John Locke. ジョン・ロックの『人間知性論』の抜粋を説明せよ。
今朝もいつもどおり身支度をしながらFrance2を流していたら、驚きのレポートが。
deni de grossesse -妊娠”否認”とでも呼んだらいいのだろうか―という現象があるそうだ。 (病気、ではないようなのであえて現象と呼んでおく。) 気になったので、調べてみたところ、これは、正常な妊娠の位置に受胎がされなかったことにより、お腹がまったくふくらんでこないために妊娠後期になるまで本人に自覚症状がなかったり(deni partiel - 部分否認)、あるいは出産までもが(痛みなどはあるにしろ、出産だという)自覚症状なく行われる(deni total - 完全否認)ということだそうだ。 驚くのは、通常の生理があるまま妊娠している場合があるということだ。 それでお腹もふくらんでこないというなら、そりゃ自覚できるわけもない。 既に3000人の例がフランスで確認されているとの報告だったが、日本でも確認されているのだろうか。 このニュースで検索していて気になったのは、この件はどの社会階層でも見られる現象である、という注が一文ついていたことである。社会には様々な現象があり、フランスはそれが階層に帰属する性質なのかどうかをまず検証する傾向があるが、この件でこう書くからには、心理現象としてこれがある階層に特有の現象であり得るのではないかという見方も一方であり、それを否定しているということである。 ちなみに私のパリの隣人のカンボジア人一家は、3ヶ月に一度しか生理が来ないそうだが、これは遺伝で、お母さんも、おばあちゃんも、そして彼女自身もそれでちゃんと出産をしている。 人体の謎ってまだまだいっぱいだ。 < 前のページ次のページ >
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